2022.06.09
メタバースがもたらす経済効果とは?ビジネスにおけるメタバース活用や今後の課題について
現在、さまざまな業界でメタバースの活用が進んできています。特に、コロナ禍の影響で非対面でもコミュニケーションを取れるツールに注目が集まっており、メタバースもその一つとして注目されてきました。
今回は、メタバースをビジネスにどう活用していけるのか、メタバースをビジネスに活用する際の課題などを紹介していきたいと思います。
メタバースとは、「meta(超)」と「universe(宇宙)」を組み合わせて作られた造語で、インターネット上に作られた仮想空間のことを指します。
このメタバースという造語が初めて使用されたのは、1992年のスティーヴンスンの「スノウ・クラッシュ」というSF小説の中でした。メタバースの可能性はこの小説の中で描かれていたもの以上に広がっています。
メタバースの定義については諸説あり、様々な解釈がされていますが、一例として米投資家のマシュー・ボールはメタバースの必要条件として以下の7つを挙げています。
1.永続的である
2.同時多発でライブである
3.参加ユーザー数に制限がなく、それぞれのユーザーが存在感を持つ
4.経済が完全に機能している
5.現実社会との垣根が存在しない
6.相互運用性を有している
7.仮想世界に参加している個人や企業などの貢献者により創造・運営される
まだ、この7つ全て実現されてはいませんが、今後さらにメタバースが普及し、利用者が増えることによって、これらの条件はより現実に即したものとして洗練されていくことでしょう。
メタバースがさまざまな面で注目され始めていますが、その背景にはどのようなものがあるのでしょうか。
今までのテクノロジーでは、2次元の画面がベースで表現されていて、通信の際に送ることができるデータ量にも上限がありました。しかし、現在では5G以上の通信速度に対応できるようになってきたことで、メタバースを実現することができる環境が揃ってきました。また、メタバースを体験できるように端末が高度になってきていること、スマホでできることが増えてきたこともメタバースの活用を後押ししています。
コロナ禍による生活様式の変化によって、コミュニケーションの取り方の変化が加速しました。もっとも、コロナ禍以前から、ビジネスシーンではリモートワークやオンラインツールなどが一部導入されており、人々のコミュニケーションの形に変化がで始めていました。それが、変化せざるを得ない状況になってきたことで、非対面でもコミュニケーションを実現できる環境への需要が高まってきています。こうした生活様式の変化も、メタバースが注目を浴びている要因の一つと考えられます。
現在、若者のメタバースに対する注目度が上がってきている印象があります。また、ビジネスに活用できないかと考えている人も多くいます。メタバースが一般の人々の生活に浸透してくるまで、あと10年はかかると言われているので、ビジネスに活用する際には、今の50代以下の人たちが今後使用するという想定のもと検討していく必要があります。そのため、今の高齢者向けのサービスとしての活用は厳しいかもしれません。
メタバースという言葉が出てきて、どのようなものかという情報は多くの人がなんとなく入手することができます。そのため、「活用した方が便利だよね」という漠然とした考えで活用する人も増えてきます。ビジネスで活用するにしても、本当に自分達のビジネスへ活かせるのかを一考する必要があります。メタバースをビジネスに活用するならば、主に以下の3つのパターンに分類されます。
現実世界にあるものと同じものをメタバース上で作成することです。
例)車の自動運転
メタバースを活用すると、現実世界でカメラが読み取った状況を瞬時にメタバース上で再現し、走行のシミュレーションを行います。危険な状況が発生した場合は自動停止されます。
商品などが実際の大きさ・形で、メタバース上で展示されていて、手に取ることもできます。
人が集まる空間を仮想空間に作ることができます。人はアバターなどでその場にいることができ、実際に同じ空間にいる人とコミュニケーションを取ることもできるようになります。「展示場」と「集会所」を合わせると「イベント」を行うこともできます。
また、メタバースは3次元空間上でものを売るという点で、ECとの相性が非常に良いです。今までは、インターネット上で商品の画像を見て注文するという買い物が一般的でした。しかし、ここにメタバースを掛け合わせると、立体空間の中に商品が存在していて、実際に手に取ってから購入することができるようになります。
特にアパレルは親和性が高いです。洋服や靴などはオンライン上で購入するとサイズ感に不安があり、時に失敗することがあります。しかし、メタバースでは試着してサイズ感を確認することができるようになります。
今はまだ仮想空間を画面上やVRで見る段階にとどまっていますが、今後は実際にその空間にいるような状態で見ることができるようになります。また、商品の購入も一度オンラインストアに移っていますが、これが空間の中で支払いまで完了できるような世界になります。
このように、メタバースはまだ多くのことを実現できる可能性を秘めています。
メタバースを活用していく上で、今後課題になってくることがあります。
それは、コミュニケーションの部分で問題となっていることが「法整備がされていないこと」です。現在メタバース上の世界は無秩序です。特に、人同士がコミュニケーションを取れるようになった時に、現実世界では法律が絡むようなトラブルが発生しても、それがメタバース上となると捌くことができません。また、メタバースは国内だけではなく世界ともつながることができるため、多種多様な国の人がいる状態でトラブルが起きた時にどう対処するのかという問題もあります。
この問題の解決策については、今のところ「メタバース上ではコミュニケーションを取らせない」ということで未然に防ぐという考えが主流ですが、それではメタバースの可能性を制約することになってしまうので、秩序の構築や法整備に関して検討の余地がありそうです。
メタバースは、今後さらにさまざまな業界で活用されていくことが予想されます。シーズクラフトでは、アニメやゲームなどの制作に限らず、ビジネスシーンでの3DCGやメタバース活用もお手伝いします。メタバースをビジネスに活用する際に、何かお困りのことがありましたら、シーズクラフトにご相談ください。
お問い合わせはこちら
今回は、メタバースをビジネスにどう活用していけるのか、メタバースをビジネスに活用する際の課題などを紹介していきたいと思います。
メタバースとは
メタバースとは、「meta(超)」と「universe(宇宙)」を組み合わせて作られた造語で、インターネット上に作られた仮想空間のことを指します。
このメタバースという造語が初めて使用されたのは、1992年のスティーヴンスンの「スノウ・クラッシュ」というSF小説の中でした。メタバースの可能性はこの小説の中で描かれていたもの以上に広がっています。
メタバースの定義については諸説あり、様々な解釈がされていますが、一例として米投資家のマシュー・ボールはメタバースの必要条件として以下の7つを挙げています。
1.永続的である
2.同時多発でライブである
3.参加ユーザー数に制限がなく、それぞれのユーザーが存在感を持つ
4.経済が完全に機能している
5.現実社会との垣根が存在しない
6.相互運用性を有している
7.仮想世界に参加している個人や企業などの貢献者により創造・運営される
まだ、この7つ全て実現されてはいませんが、今後さらにメタバースが普及し、利用者が増えることによって、これらの条件はより現実に即したものとして洗練されていくことでしょう。
メタバースが注目を集めている背景は?
メタバースがさまざまな面で注目され始めていますが、その背景にはどのようなものがあるのでしょうか。
テクノロジーの発達
今までのテクノロジーでは、2次元の画面がベースで表現されていて、通信の際に送ることができるデータ量にも上限がありました。しかし、現在では5G以上の通信速度に対応できるようになってきたことで、メタバースを実現することができる環境が揃ってきました。また、メタバースを体験できるように端末が高度になってきていること、スマホでできることが増えてきたこともメタバースの活用を後押ししています。
コミュニケーションの取り方の変化
コロナ禍による生活様式の変化によって、コミュニケーションの取り方の変化が加速しました。もっとも、コロナ禍以前から、ビジネスシーンではリモートワークやオンラインツールなどが一部導入されており、人々のコミュニケーションの形に変化がで始めていました。それが、変化せざるを得ない状況になってきたことで、非対面でもコミュニケーションを実現できる環境への需要が高まってきています。こうした生活様式の変化も、メタバースが注目を浴びている要因の一つと考えられます。
メタバースをビジネスでどう活用するか
現在、若者のメタバースに対する注目度が上がってきている印象があります。また、ビジネスに活用できないかと考えている人も多くいます。メタバースが一般の人々の生活に浸透してくるまで、あと10年はかかると言われているので、ビジネスに活用する際には、今の50代以下の人たちが今後使用するという想定のもと検討していく必要があります。そのため、今の高齢者向けのサービスとしての活用は厳しいかもしれません。
メタバースという言葉が出てきて、どのようなものかという情報は多くの人がなんとなく入手することができます。そのため、「活用した方が便利だよね」という漠然とした考えで活用する人も増えてきます。ビジネスで活用するにしても、本当に自分達のビジネスへ活かせるのかを一考する必要があります。メタバースをビジネスに活用するならば、主に以下の3つのパターンに分類されます。
デジタルツイン
現実世界にあるものと同じものをメタバース上で作成することです。
例)車の自動運転
メタバースを活用すると、現実世界でカメラが読み取った状況を瞬時にメタバース上で再現し、走行のシミュレーションを行います。危険な状況が発生した場合は自動停止されます。
展示場
商品などが実際の大きさ・形で、メタバース上で展示されていて、手に取ることもできます。
集会所
人が集まる空間を仮想空間に作ることができます。人はアバターなどでその場にいることができ、実際に同じ空間にいる人とコミュニケーションを取ることもできるようになります。「展示場」と「集会所」を合わせると「イベント」を行うこともできます。
また、メタバースは3次元空間上でものを売るという点で、ECとの相性が非常に良いです。今までは、インターネット上で商品の画像を見て注文するという買い物が一般的でした。しかし、ここにメタバースを掛け合わせると、立体空間の中に商品が存在していて、実際に手に取ってから購入することができるようになります。
特にアパレルは親和性が高いです。洋服や靴などはオンライン上で購入するとサイズ感に不安があり、時に失敗することがあります。しかし、メタバースでは試着してサイズ感を確認することができるようになります。
今はまだ仮想空間を画面上やVRで見る段階にとどまっていますが、今後は実際にその空間にいるような状態で見ることができるようになります。また、商品の購入も一度オンラインストアに移っていますが、これが空間の中で支払いまで完了できるような世界になります。
このように、メタバースはまだ多くのことを実現できる可能性を秘めています。
メタバースをビジネス活用する際の今後の課題
メタバースを活用していく上で、今後課題になってくることがあります。
それは、コミュニケーションの部分で問題となっていることが「法整備がされていないこと」です。現在メタバース上の世界は無秩序です。特に、人同士がコミュニケーションを取れるようになった時に、現実世界では法律が絡むようなトラブルが発生しても、それがメタバース上となると捌くことができません。また、メタバースは国内だけではなく世界ともつながることができるため、多種多様な国の人がいる状態でトラブルが起きた時にどう対処するのかという問題もあります。
この問題の解決策については、今のところ「メタバース上ではコミュニケーションを取らせない」ということで未然に防ぐという考えが主流ですが、それではメタバースの可能性を制約することになってしまうので、秩序の構築や法整備に関して検討の余地がありそうです。
シーズクラフトではメタバースのビジネス活用をサポート
メタバースは、今後さらにさまざまな業界で活用されていくことが予想されます。シーズクラフトでは、アニメやゲームなどの制作に限らず、ビジネスシーンでの3DCGやメタバース活用もお手伝いします。メタバースをビジネスに活用する際に、何かお困りのことがありましたら、シーズクラフトにご相談ください。
お問い合わせはこちら
RELATED ARTICLES