2021.10.29
あきたのCG屋の社長さんのハナシ 3DCGのアニメーターをめざす人へ ~後編:動物(人物)アニメーションの付け方
3DCGアニメーションは重心から付ける
アニメーションの付け方として、基本的に重心から付けた方がいいです。逆にいうと、最初は重心以外なにも要りません。それはなぜなのか、今から説明します。
アニメーションを付けるなら、まずは自分の好きなもの、興味があるものから作ってみましょう。
ただし、あまり難しいものから入ってしまうと挫折してしまいます。
激しい戦闘シーンとかになると、それっぽい動きは出来る。でも、なんとなくおかしい。そして「なんとなく」が何なのかがわからない。難しいものから入ってしまうと、何が違うのか、永遠にわからなくなってしまいます。
単なる歩きでさえ、なにが違うのか、分からない人はたくさんいます。特に学生さんは「なんとなく違う」という人が多いです。人が歩くのなんていつも見ているはずなのに、その動きにはならないんです。そして「なにが違うのか分からない」と言います。
3DCGアニメーションの動きが不自然になる原因
アニメーションの付けるとき、だいたい手足を先につけてしまいます。で、「なんか変だな~」ってなってしまう。その「なんか」が分からないのはなぜかというと、重心がちゃんと出来ていないからなんです。
学生さんで、モーションをやるときに重心をきちっと捉えられてる人は、あまりいません。
テストで作ってもらった作品を見て、う~ん?ってなるのは、やっぱり重心が原因。手足はなんとなく動いてます。でも重心がおかしいんです。
ジャンプして、着地して、歩き出す、っていう動きがあるとします。ジャンプするときって、必ず一度沈む。そしてジャンプする。着地したら絶対沈む。沈んだら立ち上がって歩き出す。
これが出来ていないんです。しゃがむ→ジャンプする→しゃがむ→起きる→歩く。この重心の動きがちゃんとできていません。そこに手足を最初につけるから、すごくおかしくなるんです。
不自然な動きって「なんとなくこの人、なんか重みないよね」とか、「ちょっとなんか変に傾いてない?」とか、その「ちょっと」なんですね。でも「ちょっと」だと、何が悪いのか分からないことが多いんです。だったら、余計なものを排除していってあげましょう。そうすると、重心しか残りません。
重心の動きだけ取り出し、それを球など単純のものに置き換えて観察したときに、何がおかしいのか気付くはずです。
重心を捉えていれば、気持ち良いアニメーションになる
作業の順番として指針となる動画などの資料を集めましょう。
その資料の腰の角度と腰の位置(重心の情報)だけをトレースしていきます。どういう動きをしているかっていうのをよく観察して、腰の角度と腰の位置だけの情報を取ると、あぁこんな動きしてたんだ、っていうことが見えてきます。
それから手足をつけてやればいいんです。手なんて振ってるだけですよね。手を振るときには体も必ずブレます。それならブレを入れてあげればいいな、みたいな、そんなものなんです。あとはそれが激しい動きになるときは、このブレが激しくなります。
手足を先につけるから、難しくなってしまいます。まず重心を捉えてあげると、けっこう簡単にできますよ。重心がきちんと捉えられていて変な動きって、まず無いですから。
そこを意識して作ってみてください。きっと、今までのものとは変わってくるはずです。
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